会報 ぶどう 第55号(平成26年1月14日)


 代表挨拶

 あけましておめでとうございます。

 皆様お健やかな新年をお迎えになられましたでしょうか?
この冬は初めから小春日和の穏やかな日が何日もあり、母に日向ぼっこをさせるのにはありがたくうれしい日和でした。

         G8認知症サミットの共同声明

 現在世界中に約4400万人の認知症患者がおり、2050年には1億3500万人にもなると推測されています。この初の認知症サミットは、G8議長国である英国の呼びかけにより2013年12月ロンドンで開催されました。各国が国家戦略としてこの問題に取り組み、2025年までに治療法を確立しようと研究費の大幅増額などを盛り込んだ共同声明を発表しました。やっと世界が向き合う課題となりました。

 日本からは土屋品子厚生労働副大臣らが出席し、「日本は認知症の先進国、うまくいかなかった政策を含めて経験を提供し、意識を共有したい」と述べ、会議では早期診断の促進などを柱に昨年4月から始めた5か年計画「オレンジプラン」などについて説明されました。

 地域社会と本物のつながりを持ち、認知症の理解と、共に生きる社会の構築が一日も早く成し遂げられることを願わずにはいられません。

 前号でお知らせしました区内の『施設ガイド』を、数名の方からご希望があり、早速お送りいたしました。本年も当会のご支援をよろしくお願い申し上げます。
                                                代表 石森 紘子 

  
 はじめまして

◆◆ 港北区役所 認知症支援事業・ぶどうの会担当者よりご挨拶 ◆◆

 新年あけましておめでとうございます。元気に年明けを迎えられましたでしょうか。介護に没頭していると、季節の行事や移り変わりも忘れがちですが、新年が皆様によい一年となりますように。区役所も馬の様に(?)熱烈サポートに走りたいと思います!

☆徳地由紀子(保健師)
 25年4月より港北区高齢・障害支援課に転入しました保健師の徳地です。今年度認知症事業・介護者支援事業担当として介護を考えるぶどうの会の定例会に参加させていただいています。日々介護をされていらっしゃる方に向けてできることを前向きに話し合われている定例会等でも少しでもお役にたちたいと思っています。なかなか外に出て話ができる環境にない介護者の方も、どうぞ「自分だけではない」ことに気づいていただけますように。

 介護を考えるぶどうの会や地域包括支援センター等で開催されている介護者のつどい、介護セミナー等是非お近くに一歩、一声いただければと思います。日ごろご自身のお体の調子についても顧みる余裕もなく過ごされていませんか?どうぞご自身のお体を大切に!いつでもお気軽にご相談ください。

☆有坂季子(ケースワーカー)
 高齢者支援担当3年目です。今年度からぶどうの定例会に参加させていただいていますが、介護を長くされている方も始まったばかりの方も、みなさん和やかかつ真剣にお話しされて、とても温かい雰囲気ですね。参加していて穏やかな空気に癒されます。みなさまのお役にたてるよう福祉制度のご案内や情報提供をして、ひとつでも「よかった」「わかった」を増やしていきたいです。困った時には、ひとりで悩まず、ご相談ください。

*港北区役所では、介護者のみなさまの困りごとについて保健師やケースワーカーがご相談に応じています。「どこに相談したらよいかわからない」こんな時は区役所高齢・障害支援課窓口やお住まいの近くの地域包括支援センター(地域ケアプラザ内)をご利用ください。

〇介護者を支える区役所の取り組み
 個別のご相談への対応(ご家庭への訪問)
 港北区内地域包括支援センターで開催している『介護者のつどい』の支援
 『認知症家族のための介護セミナー』の開催
 精神科専門医によるもの忘れ相談、心の健康相談(無料)

〇介護者を支える地域づくりとしての区役所の取り組み
 『かえるネット』による徘徊高齢者の見守りの仕組みづくり
 認知症サポーター養成講座による認知症への理解、地域の見守りの普及

港北区役所 高齢・障害支援課(1階11番窓口) 高齢者支援担当 徳地 有坂
電話:540-2327 FAX:540-2396

 「認知症サポーター養成講座」に参加して

講演 「認知症の理解を深める」
(のぞみクリニック院長 川原 健資 先生)

 平成25年9月15日、港北福祉保健センター 高齢者支援担当主催の「認知症サポーター養成講座」が港北区役所1号会議室で開催されました。30名定員のところ、倍近い参加者で関心の深さがうかがえました。

 初めに、のぞみクリニック院長 川原先生の「認知症の理解を深める」講演から始まりました。医院の名称は「心にトラブルを抱える人が“のぞみ”をもてるような診療を行いたい」との思いから命名されたそうです。
   
 現在認知症の高齢者は全国で440万人を超え2025年には470万人と予想されています。
早期診断、早期対応、認知症に関する知識の啓発や認知症サポーターの普及、見守り、生活支援の充実など、国はオレンジプランで対応しています。

 認知症では記憶障害、判断力の障害、計画や段取りを立てられない、社会生活、対人関係に支障をきたすなどの症状がみられます。
主な認知症のうち、アルツハイマー型認知症が半数を占め、次いで血管性認知症やレビー小体型認知症が多いと報告されています。       

早期発見・早期対応の意義
・ 認知症を呈する疾患のうち可逆性の疾患は、治療を確実に行うことが可能。
・ アルツハイマー型認知症であれば、より早期からの薬物療法による進行抑制が可能。
・ 本人が変化に戸惑う期間を短くでき、その後の暮らしに備えるために、自分で判断したり家族と相談したりできる。
・ 家族等が適切な介護方法や支援サービスに関する情報を早期から入手可能になり、病気の進行に合わせたケアや諸サービスの利用により、認知症の進行抑制や家族の介護負担の軽減ができる。

家族が最初に気づいた認知症高齢者の日常生活の変化

・ 同じことを何回も言ったり聞いたりする
・ 財布を盗まれたと言う
・ だらしなくなった
・ いつも降りる駅なのに乗り過ごした
・ 夜中に急に起きだして騒いだ
・ 置き忘れやしまい忘れが目立つ
・ 計算の間違いが多くなった
・ 物の名前が出てこなくなった
・ ささいなことで怒りっぽくなった

認知症の薬物療法
 アルツハイマー型認知症治療薬に進行を抑える薬アリセプトに加え、レミニール、メマリー、イクセロンとリバスタッチ(貼付剤)が承認され、医療機関で処方されるようになりました。

注意すべきこととして、                         
・ 薬の保管・管理と定期的な服薬ができること。(患者本人または介護者がおこなう) 
・ 薬の効果と副作用の観察が行えること。(患者が独居の場合は訪問看護や訪問介護などを利用して適宜支援と確認ができる)
・ 定期的な受診と服薬指導が受けられること。
これらの薬によって
・ 脳での神経の伝わりをよくすることで、物忘れや判断力の低下などの改善が期待できる。
・ 数か月から1年にわたって、認知症症状の改善が期待できる。
・ 長期的に認知症の進行を遅らせ、患者の日常生活を維持し、身の回りのことができなくなるのを遅らせることができる。

 講演の後、質疑応答がありました。 父親の様子が認知症と思われるご家族から、MRI
検査を主治医に相談するが、まだ早いと取り合ってもらえず困っている方からでした。
早期発見、早期対応を進めているのにと主治医の対応に疑問を感じましたが、保健センターからの回答は区の高齢者精神保健相談を活用しては?というお答えでした。終了後、親切な対応が続けて行われているようでした。

 質疑応答の後、港北区内のキャラバンメイトによります寸劇「認知症の方への対応」があり、出席者のみなさんは真剣にご覧になっていました。

 地域で暮らす認知症の人やその家族をサポートする方をキャラバンメイトといいます。

 現在、区内には75名のキャラバンメイトが登録されています。今日はその中の6名の方が
寸劇を演じました。
 
                                                 (石森 紘子)


 高田地域ケアプラザ介護者のつどい

 暑かった夏が終わり、無事に乗り切ったと思ったら、急に寒くなり、自分の体調管理も難しくなりました。

 高田地域ケアプラザでは月に一度(8月はお休み)、「介護者のつどい」が行われています。
自分の親の介護、義理の親の介護、夫・妻の介護の悩み、疑問等を話に来ませんか。 

 いろいろな経験をしてきた介護者と、医療、介護保険のサービスに詳しい地域包括支援センターの相談員や、区役所の保健師、ケースワーカーが集まっています。

 「おむつ替えを嫌がるので困っています」「デイサービスに行くのを嫌がってたいへんです」などの悩みをみんなで共有しています。

 一人で悩まないで、みんなで知恵を出し合って、やさしい介護ができたらと思います。

 わたしは、月一度の「介護者のつどい」が待ち遠しく、楽しみにしています。

 みなさんもぜひ、お出かけください。

高田地域ケアプラザ 第2木曜日 午後1時30分~午後3時   (8月はお休みです)
                                                 (島田 加代)

 下田地域ケアプラザ介護者のつどい

 今年も平年より寒いと言われている冬がやって来そうですね。この冬は、雪も多いなんて予報では、言っていましたが…。日々デイサービスに頼っている私には、頭の痛い話です。

 最近の「つどい」で認知症の実の親を介護している人の「どうしてもきつく当たってしまいます。少し落ち着くと悪かったと反省しています」という話をよく聞きます。

 先日、講演会で聞いた話だと、「長女」一人目に生まれた女の子は、親の若くて元気だった頃のことをよく覚えているのでつい自分の親は、こんなじゃないなどと思って、きつくなりがちになるそうです。人間としてそれは普通のようです。

 それを聞いてなるほど。今私は姑の介護をしていますが、私自身の親だったらそうなりそうだと思いました。どうしても、一生懸命介護しようとして力が入り過ぎてしまうのかも知れません。そんな時は「つどい」に参加して皆さんとお話しませんか?少しは、安心して自分だけではないんだと落ち着いて考えられるかも知れません。

下田地域ケアプラザ 第3木曜日 午後1時30分~午後3時   (8月はお休みです)
                                               (片山 久美子)

 新吉田地域ケアプラザ介護者のつどい

日時 :11月14日(木) 13:30~15:00
場所 :新吉田地域ケアプラザ 多目的ホール
内容 :介護の体験談・情報交換
参加者:介護者 港北区役所高齢・障害支援課保健師 新吉田社会福祉士 看護師
     デイサービス担当 ぶどうの会

◯まず、ぶどうの会小島瑞子が「母の認知症について」話す。  
 母が、認知症と言える状態になるまで、私は、“とまどい”“否定”の繰り返しでした。
但し、母は、父が亡くなって12年余り奈良に一人でくらしていました。父亡き後、それまでのように運転して一時間半かけて南画を習いに行ったり、ショッピングに行ったり、ゴルフを習いに行ったりと、自分を奮いたたせるかのように元気に動き回っていました。

 私は、11人の大家族に嫁ぎ、それはそれは、忙しい毎日をおくっていました。母の方を向いてくれない娘ということで寂しい思いが募っていたようです。電話が、母がどう過ごしているか知る機会になっていました。

 そうこうするうち、何年かして、電話で話している時に、最近、買ったはずの下着が見つからないとか衣類がどうしても探せないのよと繰り返すようになりました。何度もタンスの中を見ても見つからないのよと嘆きの電話でした。

 すぐそばに住んでいないので、私としては、ただただ、聞いてあげるだけでした。
また、ある日は、雨風が強くて2階でミシミシ物音がしきりなのよ。怖くてねむれなかったわよ。だんだん、探しモノが多くなり、泥棒が入ったのではと言うようになり、交番へかなり助けを求めていたようです。玄関には、三箇所にカギをとりつけたり…。警察には、見回りをお願いしていたようです。

 都内に住んでいる叔母や従姉妹からも、お母様と電話で結構お話したんだけど、何がないかにがみつからないっておっしゃってたわよと。そして、私にもかなり前から言っていること。深夜、雨戸がガタガタいったり2階で物音がしたりするのよと。こうした電話内容は、父が亡くなってからずっと続いていました。

 母と父は7歳違いでしたから、母が一人になった時は、丁度、60歳でした。母は、父を頼りきっていました。その支柱の父が亡くなって、母の心のよりどころがなくなってしまったようです。

 このようにおびえて住むこと何十年。長いことがんばって一人住まいを続けてくれていたんだなと天国にいる母にごめんねとくりかえしています。

 父の存命中には、弟家族と同居していました。弟は、京都勤務になり引っ越しました。

 何年かして弟が東京都下、小金井市に住むようになり、弟のそばにあるアパートに母を住まわせるようになりました。

 ある日、母が、この横浜の我が家に一週間とまりました。私の運転で買い物に出かけ、車窓から見える小高い山をみて、ぼそっと「あれは、六甲山かしら」と言う。「なあに言ってるの?六甲山はずうっと前にすんでいたところから見えていた山でしょ」と私は言いました。こんな変なコトを言われた為、私は語気がきつくなりました。こうした母の言動が私を気づかせてくれました。母の様子がヘンだぞ。

 この移動が母の認知症を加速度的に進ませたようです。今にして思えば、母に対し、やってはいけないことを沢山やってしまいました。

 家にとまっている時、私が出かけて帰ってきたら玄関のカギが開けっ放しでした。母が独りで出かけてしまったようです。私の心臓は止まりそうになりました。ビックリ。いろいろ近辺を探し回りました。見つかりません。もしやと思い、弟の家に電話をしたら甥がいたので事情を話して、アパートにおばあちゃんがいるか見て来て。いました。命が縮まりそうでした。心配な時間が、この日は、めでたしで終わりました。

 奈良から小金井に移動して間もなく、アパートを出ていわゆる徘徊なのか、もう、あとかたもないはずの渋谷の母の実家があった所へ行ってタクシーで帰って来ること五回位。ヘンだぞということが少しずつ増えていきました。週2回位お弁当を作って持って行きました。「おいしいわ」と嬉しそうに食べてくれた母の顔が走馬灯のように思い出されます。

 訪問するたびに感じるようになったことがあります。母は、もともと服装には気を配る人でした。だんだん、なんだかちぐはぐな着方をするようになっていきました。悲しい場面が続いていきました。何故?という気持ちが…。変な行動をとった時、実母となると、語気強く“なんということをするの!”と、よくカッとした気持ちがストレートに出ました。

 いよいよ医者の門をくぐろうと決心。心療内科を受診。見事な病名アルツハイマーでした。これは、1996年の秋です。この6ヶ月後に介護療養型病院に入りました。3年9ヶ月の入院中、毎週2回往復4時間かけて母のもとへ通いました。

 ある日、見舞いに行った際のおやつの時間。美味しそうなプリンが出ました。突然、母はお茶の中にプリンを入れて食べようとしました。看護師さんがいらして、やさしく「ご病気がしたことなのよ」とやんわり教えてくださいました。涙が溢れてきましたがそういうことなんだと納得しました。

 母がアルツハイマーと診断が下った時、この病気に関しこれから研究がなされていくことを読売新聞の家庭欄で知りました。

◯次に介護者が現在の様子を順番に話す。
 認知症ゆえの暴言を理解したこと、介護と仕事の両立の難しさ、夜中に何回も起こされることのたい へんさなどなどが話されました。
◯以前、10年間在宅介護している家庭を訪問していた看護師の津村順子さんが、「認知 症ケアや接 し方」ということで話す。川崎幸クリニック 臨床心理士杉山先生のご著書をもとに話された。


介護家族のたどる4つの心理的ステップ
第1ステップ とまどい・否定
第2ステップ 混乱、怒り、拒絶
第3ステップ あきらめ・割切り
第4ステップ 受容

☆なかなか容易なことではないが、さまざまな認知症の症状を病気の一つの症状と考えて「あっ、またいつもの症状が出て来たな」と思えば、比較的冷静に対処できるのではないでしょうか。とにかく、病気だからと割りきっていたわってあげてください。

☆介護する人の心身の安定が大切。安定していないと、介護が上手くできず、お年寄りの失敗も多くなっていく。

☆認知症の人は、たとえ何もわかっていないように見えたとしても、目の前の人の感情や態度はかなり理解しているのです。 

◯デイサービスの説明
 デイサービスってどんなとこ?
 ・楽しい仲間ができます。
 ・気持ちが楽になります。
 ・元気になります。
 ・もの忘れを防げます。
 ・元気で愉快なスタッフが待っています。
 新吉田地域ケアプラザでは、体験・見学は随時受け付けております。
 デイサービスは、直通045-594-0917 いつでもお電話下さい。  
                                   (小島 瑞子)

 樽町地域ケアプラザ介護者のつどい
  ~ささえあいの介護をめざして~

 毎月第3金曜日、午後1時半~3時に介護者の交流会が開催されています。

 各回にはアドバイザーとして地域包括支援センター職員、地域のケアマネジャー、港北福祉保健センター職員が出席しております。

 参加者は毎回6名前後、介護を卒業された方、介護者の配偶者や兄弟姉妹等、介護について思うこと、悩んでいること、感じることがある方を対象としている交流会です。また参加者が安心して胸の内を見せられるように「参加者の発言に対して否定的な意見を言わないこと」「この会で話された内容を口外しないこと」以上の2点を出席者にお願いしているきめの細かい配慮もされています。

      <1月開催日 17日(金)>
内容や詳細についてはお気軽に樽町地域ケアプラザにお問い合わせください。
    TEL 045-532-2501  担当 地域包括支援センター 樋口
                                               (石森 紘子)


 認知症家族のための介護セミナーに参加して

12月4日、港北区役所で行われた港北区役所主催の介護セミナーの第2回は、川崎幸クリニックの臨床心理士 稲富正治先生の講演 「認知症の方の理解と対処方法 ~介護者の接し方のコツ~」でした。

下記に稲富先生の講演内容を抜粋します。

認知症の方への接し方
 ・同じ話でも、初めてかのように熱心に聴く。
 ・話の内容を一緒に楽しむ。
 ・少し、話を広げられるような言葉かけをする。
 ・なかなか出にくい話もあるから、質問上手になること。
 ・妄想的な話には、肯定も否定もせず、うまく現実の話につなげていく。
 ・問題なければ、相手の体に触れることを大事にする。
 ・できれば、笑顔が望ましい。
共通点を見つけると話が弾むそうです。

家族の健康について
人のお世話というものは、疲れるものです。
 <身体的疲れ>
 ・介護そのものの疲れ。
 ・他の家族との二重生活。
 ・慢性の睡眠不足。
 ・休憩ができない(忙しい生活)。
 ・時間が足りない・・・など。
 <精神的な疲れ>
 ・抱えるものが大きい。
 ・自分と人の区別がつかない生活。
   (自分の生活=介護生活;一体誰のための生活か?)
 ・自分の時間や空間が持てない。
 ・生活レパートリーの狭小化。
 ・行動に制限がかかる。
 ・常に気にしてしまう。
 ・責任が問われる(お医者さんや看護師さんと同様の役割を持たされる)。
  =いつも自分の中で反省会をやっている(~しなければよかった)。
 ・過剰適応的な介護。
 ・人間関係が乏しくなってしまう。
 ・自分と他者の違いを意識してしまう(人と比べてしまう)。
  ・空想的(もし~だったら)・・・など。

対人援助者や介護者に必要なこと
 ・自分自身のガス抜きを大切にする。
 ・支えられ体験をする。
 ・愚痴をこぼす。
 ・頭から一番遠いところを動かす(足や指先、自律神経を活発にする)。
 ・自分自身を知る。
 ・自分の価値観にしばられない。

 稲富先生ご自身の体験を交えた講演は、笑いもありで、楽しく、わかりやすいお話でした。
本当にその通りで納得しました。

 でも具体的にどうしたらいいか悩みます。 では、どうすれば・・・ひとつの手段として、「介護者のつどい」はどうでしょうか。

 介護者のつどいは、地域ケアプラザで行われていたりします。同じ思いを持つ介護者と共感し、専門知識に詳しい人のアドバイスを受ける。これで介護者に必要なことのいくつかはクリアできそうです。

 最寄りのケアプラザに問い合わせてみてください。介護者が元気でないと、良い介護はできません。
介護者自身のケアも大切にしましょう。
                                          (小形 晴身)


 介護者教室 「介護者のための心のケア」に参加して

 10月9日、日吉本町地域ケアプラザの介護者教室は慶成会老年学研究所の松澤広和先生による「介護者のうつ」についてのお話でした。

うつ病とうつ状態
 介護者のうちの23%が軽度以上のうつ状態にある。65~74歳以上の介護者はこれ以上の割でうつになっている。

在宅介護による心身への悪影響
○ 心と体の不調を訴える介護者は65歳を境に急増する。(8~9割)
○ 65歳以上の介護者の3割に死んだら楽になるという希死念慮があったが実際にうつ病で治療を受けている人は2~4%程度。
○ 社会とのつながりを持つことが、介護者の負担感を軽減する。

うつ病と自殺
○ うつ病患者の数は70万4千人以上。女性の場合、60~70代に多い。
○ H21年の自殺者32,845人のうち、少なくとも5人に1人はうつ病が原因。
○ H12年~H21年までに介護者が被介護者を殺したり、心中したりする事件は400件。

ここまでのまとめ
うつ病は特殊な病気ではなく、自殺の重要な原因の一つにうつ病がある。女性高齢者、介護者はうつ病のリスクが高い。特に老々介護によるうつ病のリスクは高い。

自分にどれくらい当てはまるものがあるか、チェックしてみましょう
○ 毎日、気分が沈んで憂鬱である。
○ 毎日、1日中、何にも興味が持てず楽しめない。
○ 最近、急に体重が減ってしまった。
○ 毎日、眠れない、または、寝すぎてしまう。
○ 毎日、焦るような気持ちになる。

うつ病とはどんな病気?
憂うつな気分やおっくうな気持ちを主症状とし、罪悪感、自己無価値感、無能力感、焦燥感、悲哀、悲観主義、疲労、不眠、実行機能の困難などの状態が併せて見られる病気の事。毎日、2週間以上この気持ちが続いたときは、うつ病を疑ってみてください。

気持ちに気づく・無力感
介護は成果が目に見えないことが多く、几帳面で責任感の強い人は完璧な介護を目指してしまい、介護者が自分を否定的にとらえてしまう。

気持ちに気づく・罪悪感

上手に介護ができて当たり前だと思い、サービスを使うことが手抜きと思い、要介護状態になった原因が自分にあると感じる。

気持ちに気づく・不安

この介護がいつまで続くのか、この先どうなっていくのかという不安感。

気持ちに気づく・被害感
自分の楽しみを犠牲にして、介護一色の生活になり、親戚や他人が理解してくれないことを気にしてしまう。

気持ちに気づく・孤立感
人に相談することを恥ずかしく思い、介護サービスや家族に力を借りることを躊躇する。自分の家に他人が入るのに抵抗がある。

体の変化に気づく
○ 眠れない、夜中目が覚める、早朝目が覚める。
○ 体重が減ってしまった。
○ 胃、腰、足、口など体の1部に不快感を強く覚える。

生活の変化に気づく

○ 笑う事が少なくなった。
○ 自分の好きなことをする時間が無くなっている。
○ 知人、友人と疎遠になった。

対処
1、身近な人に相談する。
2、ケアマネジャーに相談する。
3、医療機関等を受診する。
  あまり、ひどくならないうちに専門家に相談してください。港北区の保健センターでも精神保健相談をやっています。お近くの地域ケアプラザにもお問い合わせください。

おわりに
 一番大切なのは、孤立しないことです。悩みがあるときに相談できる人がいますか?相談するのを恥だと思わないでください。上手に人を頼ることができる人のほうが、長い目で見れば自立した生活を長く続けることができます。

<介護を考えるぶどうの会からも一言>
 港北区では高田、下田、樽町、大豆戸、新吉田のケアプラザで介護者のつどいをしています。介護している者同士でなら分かり合えることを思い切りおしゃべりして、心の中をからっぽにしては頑張っています。どうぞ、お出かけください。お待ちしていますよ。
                                              (伊東 波津子)

 お疲れ様でした  故人のご冥福を心からお祈りいたします

堀川 祥子さん  実のお母様を看取られました。
金子 範子さん  実のお母様を看取られました。
(介護を考えるぶどうの会の事務局にご連絡を下さった方を掲載しています)

 賛助金のご協力をありがとうございました

大崎 春哉  久保 きよ子  高嶋 美枝子 (敬称 略、五十音順 平成24年10月~12月)

 編集後記

 過日、介護を考えるぶどうの会の世話人が新しくできた特別養護老人ホームの第2新横浜パークサイドホームと小規模多機能型居宅介護事業所のサンシャインケアホーム しろさとに施設見学をさせていただきました。今回の号で施設紹介をする予定でしたが、紙面の都合で次号に回すことにしました。頭を垂れてお詫びいたします。

 さて、新年。今年もふつつか者ですが、よろしくお願いいたします。ご挨拶がわりに…。

「新年めでたく候 皆様めでたく候 私はおめでたく候」
「今年こそ 今年こそはと 初日の出」  「餅食えば 腹が出るなり 抱腹時」
「三が日 金魚にお屠蘇を 飲ませよか」 「お年玉 忘れたふりして あげません」
                                           (宮澤 よし子)


 皆様、明けましておめでとうございます。
 元旦とても良いお天気でしたので「そうだ!富士山を見に行こう」と思いつき、お屠蘇とお雑煮でお祝いをすませたあと出かけました。さすが富士は日本一の山とうたわれるだけあって、本当に美しく荘厳で思わず手を合わせました。

 「どうぞ、平和で平穏な一年でありますように…」
 帰りは道志川沿いをゆっくり走り、おらぁ三太だぁ!というラジオドラマの話をしながら帰りました。(この話が分かる人は年齢が分かります)
                                              (伊東 波津子)